この辛く苦しいもの~生理痛~

初潮は中学二年の秋だった。以来二十年間ほぼ毎月苦しんでいた。下腹が絞られるように痛み、吐き気や頭痛が伴って起き上がれない。横になっていても楽にはならず、出血量の多い二日間は必ず下着から着衣、布団までを汚してしまう。立ち上がれないので学校は休む。食欲もない安眠もできない。

なぜ女にはこんなものが毎月あるのか。生理なんて来なければい。子供なんて産まなくていい。女に生まれなければ良かった、と、生理が始まるたびに思っていた。生理痛が全くないという友人もいた。羨ましかった。なぜ自分はこんなに苦しい思いをしなければならないのか。

生理痛に苦しんだ二十年間は自分を素直に受け入れられない期間だった。この辛さは結婚して二度の流産を経て不妊治療を受けるか悩みながら何とか三度目の妊娠で子供が産まれるまで続いた。 

そして出産後それまでの苦しみが全く嘘のように生理痛から解放された。ホルモンバランスの変化、体質の変化。母になった事で精神的なものも含め大きな大きな変化が起こった。 そろそろ更年期を感じる今日この頃になってみれば、あの苦しかった生理痛までが若さの象徴のようで懐かしいのである。

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