卵管②

卵管の外側端(腹腔口)は卵管漏斗となり、その縁は卵管采といわれ、卵巣から飛び出した卵を受け止める。すなわち、卵管は卵巣と直接つながっていないので、女性の腹腔は卵管-子宮-膣を通って、外とつながっていることとなる。ただし、卵管内壁は複雑な粘膜のヒダが突出し、内腔は卵管分泌液で満たされている。通常、卵管采が卵巣表面を抱くように覆っているので、卵子は腹腔内を「遊泳」するのはごくわずかである。うまく卵管采にとり込まれた卵子は、卵管内の分泌液流に逆行して泳いできた精子と卵管膨大部で受精する。授精卵は、卵管内を細胞分裂を繰り返し、回転しながら移動し、約4日かかって子宮に達する。受精卵が子宮に至らずに卵管の粘膜に着床することがあり、卵管妊娠(子宮外妊娠の一種)と呼ばれる。
受精後3週目頃から心臓の拍動が開始され、つぎつぎと各臓器ができ、第8週目(妊娠2ヶ月)の終わり頃には、顔や手足もヒトらしくなる。これまで 胚 embryo であるが、9週に入ってからは 胎児 fetus と呼ばれる。ちなみに妊娠月数は28日(4週間)をもって1ヶ月とすると決められているので、胎児は通算40週(280日)ぐらいで出生する。通常の暦の1ヶ月(30日)と混同しないため、妊娠6ヶ月などと妊娠の語を付して呼ぶことになっている。

コメント


認証コード9740

コメントは管理者の承認後に表示されます。